投資初心者で決算を見ることの大切さに気づいても、
実際に決算短信を読んでも、株価にどう影響するかまで分からない。
決算発表と同時に、
「自社株買いが発表された」
「分割して発行株式数を増やす」
などの情報が出て株価が大きく変動することがあります。
最近の例では、11/2にオリックスが5000万株(約4%)の自社株買いを発表し、
発表日終値:1271円
翌日の始値:1391円
9.4%ほど株価を上げました。
このように株価に大きく影響を与える自社株買いや増資。
なぜ株価に影響がでるのか
分かっていなければ投資の判断に活かすことができません。
そこで、本記事では、
増資や自社株買いが株価に影響を与えるメカニズムを紹介します。
脱・初心者のためには活かせる情報を増やすことが必須だと考えました。
PER(Price Earnings Ratio)が株価に影響する
ここで急に出てきたPER。
発行株式数と株価の関係を考える際には、
このPERという指数を使うと理解しやすくなるので、簡単に解説します。
と計算されます。
この指標は、株価が会社の利益と比べて割安か割高かを判断するのに使えます。
例えば、株価が2000円、一株あたりの当期純利益が100円ならば、
となります。
発行株式数と株価の関係
株価が変化するまでの流れは次のようになります。
ここで、前提としてPERは変化しないとします。
自社株買いを例にしてみると、
分割・増資では変化が逆になります。
分割(増資)や自社株買いでは、発行済総株式数が変化します。
発行済総株式数が変化すると1株利益が変化します。
1株利益が変化すると(PERが変化しない前提では)株価が変化します。
1株利益=3000/150=20円、PER=600/20=30倍
ここで200株の自社株買いが行われると、1株あたりの利益が増える
1株利益=3000/(150-500)=30倍、
PERは変わらないから、株価が変動する
PER=900/30=30倍
結果として株価が600円から900円になる。
当然ながら、ここまで単純に株価が変化することはないでしょうが理屈上はこういう計算ができます。
発行株式数と株価の関係を考える際に少しでも役に立てば幸いです。
実際に投資をする際には、
自社株買いは好印象で株価が上がり、
分割(増資)株価が下がる材料になるくらいの感覚でしょうか・・・。
ありがとうございました。
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