身銭を切れ 著:ナシーム・ニコラス・タレブ
この本を一言で表すと、「世界の見方が変わる本」と言えます。
ちなみに内容は非常に難しいので読むときには時間と覚悟が必要です。
他では学べない貴重な一冊ですので、全ての人におすすめします。
(内容はかなり難しいですが)
身銭を切れとはどういう意味か
一般的には、自分の金銭を直接出して何かを買ったり、投資をしたりすることを指します。
本書では、冒頭でこのような記述があります。
身銭を切ることは、公平性、商業的な効率性、リスク管理にとって必要なだけではない。この世界を理解する上で欠かせない条件なのだ。
最も端的に示している部分が次の一文です。
実世界に対してリスクを背負い、良い結果と悪い結果のどちらに対してもその報いを受ける
身銭を切ることのメリットは
この本を読むことで
理論と実際の世界の違いを理解できるようになります。
具体的には、次のようなことを学ぶことができます。
- たわごとを見抜けるようになる
- 日頃どれだけ不公平(非対称)な取引をしているか
- お金のリスク管理
- 実世界における合理性
ただし、読むだけでは、これらの知識は理論上のものであり、実用的ではありません。
これらの知識をもとに、日常生活で身銭を切ることでこうした能力を身につけることができるのです。
(具体例)考えでなく、行動を見ろ
この本からは普通に生活していたら考えもしない教訓を得られます。
その一つが「考え(言葉)でなく、行動を見ろ」ですね。
「愛していると何度も言うよりも、1つのダイヤの指輪を渡す方が真実を語っている」
相手を判断するときには、言葉でなく行動(もしわかるならば、どれだけ利益を得ているのか)
を見ましょう。
株のインフルエンサーには、推奨銘柄ではなく、ポートフォリオを見せろというスタンスが正しいですね。(実際には見せてくれないし、容易にポートフォリオを偽ることもできる。)
コメント