TED Talkとは様々な専門家による「広める価値のあるアイデア」の講演を無料で見られるサービスです。Youtube上でも無料で公開されており、人気なものは40,000,000再生以上されている動画があるほどの大人気コンテンツです。英語学習ついでにユニークなアイデアを聞くことができます。動画の種類も豊富で、特にランキング上位の動画はどれも為になる面白い話で溢れています。
動画数が多いことはありがたいことなのですが、「ランキング上位以外の動画も見てみたいけど、数が多すぎてどれを見ればいいかわからない。」という思いもありますよね。
この記事では、再開回数100万回以内のもので、筆者が特におすすめする動画を紹介します。
TEDが見たいけど、見るものが決まってないという方の参考になることができれば光栄です。
マイケル・サンデル:失われた民主的議論の技術
紹介する動画は、マイケル・サンデル:失われた民主的議論の技術です。
動画の概要を説明し、スピーカーであるマイケル・サンデル氏について簡単に紹介した後、この動画の魅力について語りたいと思います。
概要
アリストテレスによれば、「正義は受けるに値するものを人々に与えることである。」
この定義をもとに、本動画のメインテーマである「民主的に議論をする技術」についての議論が行われます。
「フルートを配る場合、最も良いフルートは誰が手にするべきだろうか?」
「足に障害を持ち、コースを歩くことが困難なゴルファーが、プロゴルフ協会に対してカートの使用を認めるように求めたが、NOだった。これは正しい判断?」
これらの問いかけに対して、あなたはどう答えますか?
そしてその理由は?
紹介する動画の面白さは、こうした「答えのない問い」に対しての追求にあります。この問について、オーディエンスとマイケル・サンデル氏による対話型の講演が繰り広げられます。議論の末に、語られる「正義」はなかなか興味深いものがあります。普段考えないことを一生懸命考えてみる良いきっかけになりますよ。
再生時間 | 22分14秒 |
おもしろさ | ☆☆☆☆ |
本質的 | ☆☆☆☆☆ |
斬新さ | ☆☆☆ |
為になる | ☆☆☆☆ |
聞き取りやすさ | ☆☆☆☆☆ |
↑動画リンク(Youtube)
↑動画リンク(TED HP)
スピーカーについて
マイケル・サンデル氏は、ハーバード大学の教授であり、様々な著書も執筆している哲学者です。有名な著書には、以下のようなものがあります。
- これから「正義」の話をしよう
- それをお金で買いますか 〜資本主義の限界〜
- 運も実力のうち 〜能力主義は正義か?〜
私自身も著書を読んだことがあるのですが、私達が当たり前だと思っていることに、「本当にそれでいいのか?」と問いかけられるという印象を持ちました。思考のきっかけにはもってこいです。
ハーバード大学で教授をしていることもあり、英語が聞き取りやすいこと、聴衆への問いかけが巧みであることが印象的です。
3つの魅力
動画をみる3つのメリットを紹介します。
- わかりやすく具体的な例
- 常識を見つめ直せる
- 正義・道徳について学べる
わかりやすく具体的な例
この動画の魅力の1つ目は、話題がとにかく分かりやすいという点です。哲学者による「民主的議論の技術」と言われると、頭がくらくらして眠たくなりそうですが、具体的で身近な例をもとに話が進むので、誰でも簡単に話に入り込めます。
動画の中で、聴衆が実際に回答・議論をしている点も、話に入り込めるポイントです。自分も会場にいると思って、「正義」について一緒に考えてみましょう。
常識を見つめ直せる
「普通に考えてそれはおかしいよ。」
このような事を言われた経験は誰しも1度はあるのではないでしょうか。多くの人は常識的なことについて、改めて疑問を持つことはあまりないでしょう。常識をいちいち疑っていたら疲れてしまうし、周りから変わったやつだと思われてしまうことが多いです。
しかし、身近な問題について、「常識」のひとことで片付けてしまうのもリスクがあると思います。この動画では、平凡な議題について、論理的に答えを導くことが難しいということを教えてくれます。立場が異なれば人それぞれ正解が異なるので、誰もが納得する答えを導くのは大変です。頭を柔らかくするトレーニングとして視聴してみてもいいかもしれません。
サンデル氏の意見が必ずしも正解とは断じることはできませんが、「そういう視点があったか」という発見が得られることは間違いないでしょう。
正義・道徳について学べる
3つ目のメリットは、タイトルになっているので当然ですが、正義・道徳といった哲学的な話題について、知見が得られるということです。
近年は個人の価値観が多様化しており、他人を尊重することの必要性がかなり重要視されているように思います。しかし、多様性を認め他人を尊重しろと言われる割に、どうすれば多様性を認め他人を尊重できるようになるのかを教えてくれる人はそうはいません。この動画では、ハーバード大学教授を勤める哲学者から、そのヒントを聞くことができます。
普段なかなか触れる機会のない「哲学・道徳・正義」といった視点を獲得するきっかけにしましょう。
まとめ
聴衆と一緒に考えて、新たな視点を獲得しましょう!
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